みなさんこんにちは、mama女医ちえこです。

最近、勤務しているクリニックの看護師さんから聞かれた話で、

子宮内避妊具で生理を止めることができるって本当ですか?

という質問がありました。

日本で用いられている子宮内避妊具にはいくつか種類があるのですが、その中でもホルモンが放出されるタイプのものは、1種類しかありません。

商品名は「ミレーナ」と呼ばれるものですね。

基本的には婦人科の外来を受診していただいて、子宮の中に留置するという形です。

大きさ的にはこんな感じです。

子宮の中に留置するものなので、すごく小さいものですね。

でもこの先のところから女性ホルモンが放出されるわけですね。

(ちなみにアメリカだと、ミレーナ以外にも、Liletta、Skylaという商品が販売されています。)

ということで、今日はこのミレーナについての基礎知識についてお話しますね。

ミレーナはどんなときに使うの?

ミレーナはホルモン付加子宮内避妊具とも呼ばれています。

子宮のなかに入れておくことによって効果を発揮するものですね。

具体的には、治療として使用する場合には2パターンあります。

上記の場合には保険適応なので、たいていみなさん3割負担と呼ばれる価格で使用することができますね。

冒頭ででてきた、生理を止めたい!とか確実に避妊をしたい!という目的の場合には、自費での価格ということになりますね。

ミレーナはどのように作用するの?

ミレーナは先のところから黄体ホルモンが放出されることによって効果を発揮します。

黄体ホルモンが出てくることによって、子宮内膜が薄くなる、俗に言う赤ちゃんベッドが薄くなります。生理のときの出血は子宮内膜が剥がれ落ちてきたものを含んでいますので、ミレーナがあることによって生理の出血が少なくなります。

過多月経も月経困難症も楽になった!!!

という効果があるわけですね。

その他にも

という効果もあります。

これによって高い避妊効果も得られるということですね。

ミレーナのメリット

過多月経や月経困難症で使用する場合のメリットとしては、入れ続けるだけでOKということです!

基本的には5年間効果が持続するので、最初の1年間は挿入位置とかのチェックで定期検診の回数が多くなりますが、2年目以降は1年ごとの検診でOKです。

1回入れてしまえば入っている感覚もないし、入れっぱなしでOKということですね!

避妊効果もあり、ミレーナは低用量ピルよりも避妊効果が高いとされています。

(低用量ピルと違って飲み忘れとかもないですしね)

私も低用量ピル愛用者なのですが、低用量ピルは毎日飲まないといけないんですよね。

海外だと入れっぱなしでOKという避妊具には他にも種類があるのですが、日本ではこのミレーナしかありません。

ミレーナは誰でも使えるの?

ミレーナは基本的には誰でも使用できるのですが、経膣分娩をしたことがない人の場合は、入りにくかったり、入れるときに痛かったりするかもしれないですね。

そのほか、子宮筋腫や子宮腺筋症などで子宮の中が変形してしまっている場合にも、入れにくかったり、入れられても脱出しやすいです。

避妊方法としては優れているんですが、若い女性には積極的にすすめにくいところですね。

ただ、中絶した後とかだと、中絶手術のついでに入れることも可能なので、オススメです。

実際20代で使用している方もおられます。

効果は5年間持続するので5年後に入れ替えれば良いですし、もしその間に妊娠したくなった場合には、ミレーナを抜けば妊娠も可能になります。

ミレーナの値段はどのくらい?

避妊目的だと全額自費になるので、クリニックによって値段設定が違います。

(だいたい5-10万円くらいですかね?)

保険適応だと1万円ちょっとですね。

ミレーナを使ったらどんな感じ?

ミレーナを入れてすぐは少量出血が続く方がおられます。

生理以外でも出血が続いたりもしますね。

ただ、長い時間入れ続けているとだんだん出血が減ってくることが多いですね。

1年後には 約20%の方で生理が来なくなる!といわれています。

そのため閉経前の女性で生理を止めちゃいたいからミレーナを使いたいという人が出てくるわけですね。

ただ20%なので、5人に1人に自分が入れるのか・・・?ということにはなりますが。

避妊も考えているのであれば使用してみてもいいかもしれないですね。

まとめ

ミレーナは避妊具としても過多月経の治療としてもとてもよい器具ですね。

私は家族計画的にもうひとりくらい子どもがほしいなぁと思っているのですが、生み終えたらミレーナを入れたいなぁと思っています。

最近までは月経困難症の治療で低用量ピルを内服していたのですが、最近片頭痛がひどくて、内服できなくなってしまったので・・・

みなさんも選択肢のひとつとして取り入れてみてもいいかもしれないですね!

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