みなさんこんにちは、ママ女医ちえこです。
先日、働いているクリニックの看護師さんから聞かれた質問がこちらです。
わたし、生理がぜんぜん来ないんですけど、30代で閉経することってありますか?
その看護師さんはまだ20代なかばでまだまだお若い方なんですが、生理の周期がバラバラで、次にいつ生理がくるのかが全く予想できないような状態だっていうことでした。
そのため、30代で閉経しちゃうかもって思ったわけですね。
30代で閉経することってあるの?
生理が30代で閉経すること、実際にないわけではありません。
病名としては、早発閉経といいます。
40歳未満で卵巣機能が低下してしまって、排卵しなくなるため不妊となります。
さらにエストロゲン欠乏による様々な症状が出現しますね。
海外の報告では、20歳未満の0.01%、30歳未満の0.1%、40歳未満の1%の頻度といわれています。
原因としては、染色体異常や遺伝子異常、自己免疫疾患によって起こることもあるんですが、なにが原因で起こったのかわからないということもあります。
その他には、両側卵巣を摘出した場合や、化学療法や放射線療法といった癌の治療後など、医原性に起こる場合もあります。
早発閉経の症状
早発閉経の症状としては、無月経と更年期障害がありますね。
更年期障害としては、ホットフラッシュやイライラなど、いわゆる更年期に起こる症状と同じような症状を認めることが多いです。
エストロゲンが長期間欠乏してしまうと、骨が弱くなってしまったり、脂質異常症などが起こることもあるため、治療介入が必要です。
具体的には、女性ホルモンを補充するという治療を行います。
早発卵巣不全の方のばあい、自然に妊娠できる確率は5%から10%程度と低いということが問題になっています。
もし将来、妊娠したいなぁという場合には、不妊治療が必要になることがありmす。
もし全然妊娠しないということになると、日本ではできませんが、卵子提供という選択肢も考える必要が出てきます。
どういうときに早発閉経を疑うの?
40歳未満で卵巣機能が低下してしまって生理が来なくなった。
ということは早発閉経なのか?っていうと必ずしもそうというわけではありません。
明らかに閉経状態出ない限りは、早発卵巣不全として取り扱うことが多いです。
つまり、閉経ではなくて、卵巣の機能がちょっと弱っちゃっている状態という診断ですね。
それまでは規則的に来ていた月経が止まってしまって、月経が3ヶ月以上こないという状態を続発性無月経といいます。
本来ならまだまだ卵巣機能が保たれているような年齢にもかかわらず、卵巣の機能が低下してしまって、女性ホルモンが分泌されなくなるために生理が止まってしまうという状態ですね。
一番多い理由が、女性ホルモンが正常に分泌されなくなっている状態で、仕事やプライベートのストレスであったり、過度なダイエットによる影響であることが多いですね。
女性にとっては結構身近なことが影響して、女性ホルモンのバランスを見出してしまうことにつながってしまうんですね。
そのほかにも、多嚢胞性卵巣症候群という病気や、甲状腺機能に異常がある場合なんかもありますので、生理が来なくて楽!というのではなく、一度しっかりと産婦人科で調べてみることをおすすめします。
生理が定期的に来なかったらどうしたらいいの?
生理周期がバラバラというときには、身体からの異常のサインだと思って、しっかりと産婦人科で調べてみると良いですね。
産婦人科は怖い場所ではありませんので、お気軽にご相談いただければと思います。